- 直線(包絡線)の重ね合わせから生まれる「偶然の形」と「違和感」の正体を言語化する
- 正方形という制限(枠)の中で見つけた、自然界(葉っぱ)に通じる幾何学構造を記録する
- 6つのグリッドを貫通させる表現を通じて、「感覚」を「設計・論理」へと引き上げるための課題を明確にする
どうもクリエイティブコーダーのワタタクです。
今回は、モレスキンのノートに定規とペンで記録しているアナログの幾何学・包絡線(ほうらくせん)の実験ログ【WSN : A-014 〜 A-016】を公開します。
直線を規則的にずらして結ぶ「包絡線」は、クリエイティブコーディングの表現としても非常に重要なテーマです。
この記事では、手描きで試行錯誤しながら見つけた「形の法則」と「画面構成への気づき」を言語化していきます。
この記事を書いた人


クリエイティブコーダー
「才能」ではなく「発見」で描く。文系・36歳からの上達ログ。
- ゼロから独学でクリエイティブコーディングに挑戦し、以下の実績を達成
- 開始1年8ヶ月目までに公募6つに挑戦し、3つ入選(勝率50%)
- KITTE大阪の18メートルあるAxCROSS大型スクリーン
- 虎ノ門ヒルズステーションタワーB2F TOKYO NODE エントランスサイネージで展示
- UN:O(東京大手町)にある会員限定のサテライトオフィスにて2作品選出・常設展示
- 開始1年8ヶ月目までに公募6つに挑戦し、3つ入選(勝率50%)
- 開始1年9ヶ月目に、虎ノ門ヒルズ49階、地上250mのインフィニティプールへ作品提供・展示
WSN : A-014|包絡線を重ねて「山」を描く実験と、小さな違和感


まずは、十字の軸をずらして2つの包絡線を重ね合わせ、連なる「山」のようなシルエットを表現しようとした実験(A-014)です。
実際に手を動かして描いてみると、手描き特有の「定規のわずかなズレ」が線のゆらぎを生む面白さに気づく一方で、ノートには次のような率直なメモを残しました。
- 「重ねてみる。頭使うなぁ」
- 「定規のズレをもっと意識すること」
- 「重ねて山を表現したかったが、好みではない。まだ絵が見えてない。出来上がりのイメージがね、見えない。」
- 「大きく描いた方がいい」
ただルール通りに線を重ねるだけでは、自分の美意識が求める「絵」には届かない。そして何より、小さなスケールでちまちま描いているうちは、線の関係性や空間の広がりが見えてこないという重要な教訓を得ました。
WSN : A-015|四角形の枠内に浮かび上がった「植物の葉」の曲線


A-014の「大きく描いた方がいい」という反省を活かし、次のページ(A-015)ではページいっぱいに大きな正方形を1つ描き、その対角のコーナーから包絡線を向かい合わせに引いてみました。
すると、直線だけで構成されたはずの四角形の中央に、驚くほど有機的で滑らかな「植物の葉っぱ」のような曲線が浮かび上がったのです。
- 「四角形の中に描くという挑戦」
- 「葉っぱの形状が浮かび上がった。数学、幾何学ってすごい。」
- 「もっと自然界の数学を理解したい」
- 「この試みは発見があった。大きく描くのはいいな。」
十字の軸(外側へ開く空間)ではなく、「四角形という閉じた枠(制限)」を設けたことで、かえってその内側に自然界の造形美が凝縮されて現れました。
なお、同じ包絡線の仕組みを使って「4つの象限に星形(アステロイド曲線)を浮かび上がらせるコード」については、以下の記事でProcessingとp5.jsのソースコード付きで詳しく解説しています。


WSN : A-016|6つの四角形を「貫通」させる試み――感覚から論理へ


そして今回のメインとなる実験が、こちらの「WSN : A-016」です。
2列×3段で配置した6つの四角形(フレーム)を並べるだけでなく、フレームの境界線を越えて斜めや垂直に直線を「貫通」させる表現に挑戦しました。
描き終えて強く実感したのは、「自分が本当にやりたいのは、こういう空間を横断・貫通するような構造的表現なんだ」ということです。独立したパーツがただ並んでいるのではなく、異なる領域同士が一本の強い軸(線)によって貫かれ、関係性を持ち始める瞬間に強い魅力を感じます。
今後の課題:「なんとなくの感覚」を「説明できる論理」へ
現時点でのA-016は、まだグリッドシステムやデザイン理論を体系的に学んだ上で描いてないんです。「ここに線を引いたら面白そう」という感覚(直感)でなんとなく描いた段階。
これからグリッド設計やバウハウス的な造形理論、幾何学の基礎をさらに深く学ぶことで、目指したい境地は明確です。
- 「なぜ、ここに2本の線を引いたのか?」
- 「なぜ、この角度で6つの四角形を貫通させたのか?」
これらを感覚だけでなく、誰に対しても明快な論理と言葉で説明できるようになること。
「感性(直感の鋭さ)」と「論理(設計の必然性)」の両方を自在に扱える自分をイメージしながら、これからも日々の手描きとコーディング、そしてデザイン設計の探究を積み重ねていきます。
それでは今日もレッツワクワクコーディング。

