2025年12月10日(水)に公開。
記事内で紹介する各ノートの「テーマ」「コンセプト」「ミッション」は、本システム(Watataku Blueprint)を稼働させるために、著者が独自に設定したものです。 モレスキン社の公式仕様や見解ではありません。「自分なりの創作の仕組みの設定例」として参考にしていただけますと嬉しいです。
※記事内のモレスキン ヴォラン ジャーナルとモレスキン ポケットは購入したら使い始めます。どう使うかを先に決めておくことで、迷いなく使い始めることも目的の1つで書いた記事です。
モレスキン6冊の運用設計図「Watataku Blueprint」の全体の流れ

フェーズ0:【指令(Command)】~ すべてはここから始まる ~
- モレスキン ウィークリー(司令部)
- 行動内容:
- 朝、ウィークリーを開く
- MITs:Most Important Thingsの略(今日の重要任務3つ)を決める
- 時間を確保し、他のノートに書きながら行動していく
フェーズ1:【収集(Input)】~ 状況に合わせて、最適な「ノート」で情報を整理する ~
- モレスキン ヴォラン ジャーナル(軽量偵察)
- 状況: 散歩、就寝前、手ぶら時
- 行動内容: 書いたら「破る(Transfer)」母艦(エクスパンデッド)に物理的に貼り付ける。
- モレスキン ポケット(重装偵察)
- 状況: 電車移動、カフェ、野外スケッチ(机がない場所)。
- 行動内容
- 破らずに、その場にしっかり書き残す
- 処理が終わったら、ページに大きく**「×(処理済み)」**をつける
- 重要な内容だけエクスパンデッドに転記するか、そのまま「ログ」として残す。
- モレスキン エクスパンデッド(戦場)
- 状況: デスクワーク、アトリエ
- 行動内容: 直接、ありとあらゆる思考を書き殴る。ヴォランからの紙片もここに集約
フェーズ2:【処理(Process)】~ 思考を実験し、スキルを磨く ~
- メイン処理(戦場):モレスキン エクスパンデッド
- 行動内容
- 実験とカオス(様々なことをジャンル分けせずに書く)。重要な考えや・発見には ◇(ダイヤマーク) を打つ
- ポケットとの連携: 「ポケットに描いた手描きのスケッチ」を元に、ここでプログラミングで芸術的な表現をする技術でコードにしたりするアイデアなども書く
- サブ処理(特訓): モレスキン カイエ ジャーナル(特殊部隊)
- 行動内容
- 特定のスキル不足(デッサン等)を補うための局地戦
- このカイエは絵専用などと決めて、集中的に強化する
フェーズ3:【結合(Link)】~ 情報の住所を登録する ~
- モレスキン ウィークリー(ハブ←書いた内容の住所録みたいな意味として使用している言葉)
- 行動内容:
- 作業終了後、ウィークリーの「今日の記録」欄に、成果物の住所(アドレス)を書く
- 「14:00 エクスパンデッドでWatataku blueprintの全体の流れをコードにする実験 (Ref: Exp-p.45)」
- 「16:00 ポケットで野外スケッチ (Ref: Pkt-p.12 )」
- これにより、ウィークリーにインデックスの役割をもたせ、ノート1冊ごとにインデックスページを作成しなくてよくなる
- 破れないポケットノートの中身の情報も見つけやすくする
※RefはReference:参照
※ExpはExpanded:モレスキンのエクスパンデッド
※PktはPocket:モレスキンのポケット
フェーズ4:【昇華(Ascension)】~ 永遠の資産にする ~
- モレスキン 限定版ノート(博物館)
- 行動内容:
- エクスパンデッド(Exp)、ポケット(Pkt)カイエ(Cah)を見返す
- 重要な考え方や発見につけている◇(ダイヤマーク) がついている項目を清書していく
- 「高価で特別なノート」に書くという行為そのものが、脳に対して「これは忘れちゃいけない重要なことなんだ」と強烈に刻印するアンカー(碇)になる
- 書けば書くほど、重要な学びが増えていき、自分もノートも輝いていく
- 見返すことで自身の上達が分かりやすい
モレスキン6冊に与えた役割(著者が独自に設定したもの)
ワタタクここからは、各モレスキンのノートに設定した詳細です。僕がどのような意図で選び、どう運用するか。その「脳内設定」を公開します。
冒頭で伝えましたが、重要なのでもう一度。
紹介している各モレスキンのノートの「テーマ」「コンセプト」「ミッション」は、本システム(Watataku Blueprint)を稼働させるために、著者が独自に設定したものです。 モレスキン社の公式仕様や見解ではありません。「自分なりの創作の仕組みの設定例」として参考にしていただけますと嬉しいです。
1冊目 モレスキン ウィークリー~ 全ての思考と時間を統御する、最高司令部 ~
- 【テーマ】: 『 Time & Strategy 』 (時間と戦略)
- 「作戦」を中心に書く場所
- 漠然と過ごせば流れてしまう「時間」という資源を、MITs(重要事項)という「戦略」に変え、確実に執行するための司令室
- 【コンセプト】: 『 The Hub & Anchor 』 (ハブと錨)
- Hub(ハブ): エクスパンデッド(混沌)や限定版(秩序)のどこに何があるか? その「住所(ページ数)」を記録し、全てのノートを繋ぐ「リンク集」として機能する
- Anchor(錨): 溢れる思考を、現実の「日時」と「行動」に繋ぎ止める。今日何をやったか、それは何時か。事実(Fact)を打ち込む
- 【ミッション】: 『 Connecting the Dots 』 (点と点を繋ぐ)
- 未来にその週にやったことの結果がどうなったかを、ウィークリーの右のページの下の方に余白に書く
- 「あの時の苦労が、今の成功に繋がった」という因果関係を可視化し、「自分の人生に無駄な時間などなかった」と証明すること
- 上達を感じやすくなり、自己肯定感も向上する
2冊目 モレスキン ヴォラン ジャーナル(Volant Journal)~ 全ページ切り離し可能な、超高速の知覚センサー ~
- 【テーマ】: 『 Flash & Transfer 』 (閃光と転送)
- ここは「保存」する場所ではなく、「通過」する場所
- 脳神経(シナプス)の末端として、一瞬の閃きを物理化し、母艦(エクスパンデッド)へ転送するための「一時バッファ」
- 【コンセプト】: 『 Zero Latency Capture 』 (遅延なき捕獲)
- 「ノートを開く」という動作すら遅い。ポケットから出した0.5秒後には書き終わっていたい
- 綺麗に書かない。後で清書するのはモレスキン 限定版ノートの仕事
- 書いたら破る。破ったら貼る。「切り離すこと」がこのノートの最大の機能
- 【ミッション】: 『 Anti-Amnesia Protocol 』 (忘却阻止プロトコル)
- 「思いついたことを忘れる」のを防ぐこと
- シャワー中、散歩中、夢の終わり際。どんな状況でも思考を捕獲し、情報を失う確率を0.00%にする
3冊目 モレスキン ポケット(ハードカバー)~ どんな環境でも稼働する、堅牢な機動アトリエ ~
- 【テーマ】: 『 The Rover & Black Box 』 (探査車と黒い箱)
- ここは「母艦(エクスパンデッド)」が入れない狭い場所や、過酷な環境(電車内、路上、カフェの狭いテーブル)へ潜入する「探査車」
- 同時に、トラブルがあってもデータだけは守り抜く「ブラックボックス」として、母艦から離れた場所での思考を安全に保管する。
- 【コンセプト】: 『 High-Fidelity Capture 』 (高解像度・捕獲)
- モレスキン ヴォラン ジャーナル(メモ)は「思いつき」を捕まえるのが得意だが、ポケット(ハードカバー)は「絵・図形・質感」を捕まえるためにある
- 硬い表紙を画板代わりにして、立ったままでも図形の影や、街の幾何学模様をスケッチする
- 「破らない」からこそ、その一冊が小さな「旅の記録(Field Log)」として完結する美学を持つ
- 【ミッション】: 『 Reality Sampling 』 (現実のサンプリング)
- デスク(脳内)で生まれたコードや理論が、現実世界でどう動いているかを確認し、採取(サンプリング)して持ち帰ること
- 街で見かけた「かっこいい配色の看板」や「木の枝のフラクタル構造」をスケッチし、ウィークリーの参照機能(Ref)を使って、エクスパンデッドの理論と結合させる。
4冊目 モレスキン エクスパンデッド ~ 泥臭く、速く、大量に。ここでの失敗はすべて「データ」 ~
- 【テーマ】: 『 Chaos & Origin 』 (混沌と源泉)
- 美しい庭園ではなく、熱気あふれる「採掘現場」
- 原石も、泥も、砂金も、全てが混在する原始の海
- 【コンセプト】: 『 Quantity breeds Quality 』 (量質転化)
- 「質」を求めない。「量」で圧倒
- 100個の「・(To do)」と、1000回の「⚡️(閃き)」の中にこそ、たった1つの「◇(ダイヤ)」が埋まっている。
- 「汚い字こそ、思考が走っている証拠」と心得ること
- 【ミッション】: 『 Total RAM Offloading 』 (脳内メモリの完全開放)
- 脳で記憶するな、手で記録
- 「止まらない思考」を全てここに吐き出し、脳を常に「創造(Creative)」のために空けておくこと
5冊目 モレスキン カイエ ジャーナル(Cahier Journal)~ 薄くて軽い、特定任務遂行用モジュール ~
- 【テーマ】: 『 Focus & Drill 』 (焦点と反復)
- ここは「全般」ではない。「局地戦」
- 広大な戦場(エクスパンデッド)から切り離された、特定のテーマ(美術展、特定の技術書、絵の練習)だけに集中する密室
- 【コンセプト】: 『 Modular Processing 』 (モジュール処理)
- プログラミングにおける「関数(Function)」や「クラス(Class)」のように扱う
- 1冊につき1テーマ
- 「このカイエは『図形の絵』専用」「こっちは『アイソメトリック』専用」
- 薄いからこそ、「使い切る達成感」を高速で回転させ、成長のサイクルを早める
- 【ミッション】: 『 Sprint Completion 』 (短距離走の完遂)
- ダラダラと続けるな。短期決戦で1冊を埋め尽くす
- 特定のスキルを最短期間でインストールし、使い終わったカイエを「習得済みのスキルカセット」として本棚に並べること
6冊目 モレスキン 限定版罫線ノート(スヌーピー/NASAコラボ/星の王子さま/トランスフォーマーなど ~ 美しく、鋭く、永遠に。ここは「選ばれた言葉」のみが住まう領域 ~
- 【テーマ】: 『 Order & Transformation 』 (秩序と変形)
- ここは、採掘された原石を磨き上げ、展示する「博物館」
- エクスパンデッドで生まれたカオスなアイデアを、トランスフォーマーのごとく「論理的で美しい形(Code & Art)」へと**「変形(Transform)」**させる場所
- 【コンセプト】: 『 Distillation of Wisdom 』 (知恵の蒸留)
- 単なる「記録(Log)」ではない。未来の自分が使うための「知恵(Wisdom)」だけを抽出
- 「◇(ダイヤ)」がついた情報以外、入場禁止。
- ここにあるのは、失敗談ではなく「改善策(Solution)」であり、迷いではなく「哲学(Philosophy)」
- 【ミッション】: 『 Building “Watataku OS” 』 (自分OSの構築)
- このノートを読み返すだけで、自身のスキル、メンタル、生き方のレベルが強制的にアップデートされる「最強の攻略本」を作ること
- 10年後の自分が読んでも、「なるほど、この時の俺は頑張ってたな。天才か」と思えるクオリティで資産化する

