
どうも。クリエイティブコーディングで1万時間の歩き方を共有しているワタタクです。
突然ですが、あなたは自分の「弱み」や「辛い過去」を、輝く「強み」に変えられた経験はありますか?
この数週間、僕の創作の世界は、目まぐるしく、そして、劇的に動きました。新しいデスクトップPCとの出会い、公募への挑戦、そして、自分の過去との対話。その嵐のような時間の中で、過去の傷さえも美しい宝石に変える、僕はある一つの「表現スタイル」に、たどり着きました。
写真のピクセルという、デジタルの最小単位から、三次元の光り輝くオブジェを再構築する。
今日、僕は、その僕だけの表現スタイルに、一つの名前を与えたいと思います。
僕のアートを、「ピクセルジュエル」と名付けました。




この「ピクセルジュエル」というスタイルは僕のアーティストとしての新しい始まりです。
なぜ、「スカルプチャー(彫刻)」ではなく、「ジュエル(宝石)」なのか




当初、僕は、このスタイルを「ピクセルスカルプチャー(彫刻)」と呼んでいました。写真という二次元の塊から、三次元の形を「彫り出す」。そのプロセスは、確かに、彫刻家の仕事に似ています。
しかし、僕が本当に表現したかったのは、その「プロセス」の先にあるものでした。
「スカルプチャー」という言葉には、どこか、石や木を削る、骨の折れる、泥臭い「過程」の響きがあります。
一方で、「ジュエル(宝石)」という言葉は、その全ての過程を超越した、まばゆいばかりの「完成された美」そのものを、指し示します。
そして何より、宝石のできあがる過程が僕は好き。
それは、地球の奥深くで、計り知れないほどの時間と圧力に耐え抜いた、ただの炭素が、その姿を変えた、奇跡の結晶です。
ピクセルジュエルに込めるもの
苦しみをきれいに
僕が、アーティストとして、作品に込めたいと願うものの1つ。それは、僕がこれまでの人生で耐え抜いてきた、計り知れないほどの「圧力(苦しみ)」の記憶です。かつては僕を押し潰そうとした「傷」という名の原石が、クリエイティブコーディングという現代の魔法によって、今、世界で最も美しい「宝石(アート)」へと、結晶する。



苦しみも考え方を変えたら、あの苦しみがあるから今の僕があるし、この「ピクセルジュエル」という表現にたどり着いたんだと思えば、輝く。
僕の作品は、僕の魂の結晶であるという意味も宝石に込めています。
だから、僕は、僕のアートスタイルを「ピクセルジュエル」と、呼ぶことに決めました。
良い思い出を改めて思い出す
「ピクセルジュエル」は僕がこれまで世界20カ国で撮影してきた写真を元にしてつくることが中心です。
その写真を見て、ここで道案内してもらったな。あの人はまだ元気かな?と思いながら、温かい気持ちで作品にすることができます。
制作や作品を通して良い記憶を思い出せば、笑顔になって毎日も輝きやすくなるかなって。



そういった旅の良い思い出を見ていただけた人にも知ってもらい、優しい気持ちになっていただけたら嬉しいですね。
最初の「ピクセルジュエル」:『再演される記憶』
その、僕が創り出した、「ピクセルジュエル」の代表作。
それが、先日、NEORTとTOKYO NODE LABが主催する公募展「DIGITAL SPRINGBOARD」で、選出された作品『再演される記憶:光之穹頂』です。
Pixel Jewel #1 : “Recollection Performed: The Dome of Light”
この作品は、僕が台湾で撮影した一枚の写真と、そこで受けた人々の優しさの記憶から、生まれました。その制作の全記録は、こちらの記事で、全てを語っています。



知人に見せて、すごい、どうやって作っているの。ほんとすごいと言ってもらえて嬉しかったです。
これから、僕が創るもの
「ピクセルジュエル」という、揺るぎない、自分だけの「スタイル」を見つけた今、僕の1万時間の旅路は、その目的地をより、はっきりと捉えることができるようになりました。
これから僕は、このピクセルジュエルというスタイルで、僕が世界中で集めてきた、10万枚の光の記憶(写真)を、記憶を思い出しながら、一つひとつ、新しい「宝石」へと、変えていきたいと思います。
いつかかつて僕がしていたカフェやレストランでの弾き語りライブを、今度は展示会やギャラリーで「ピクセルジュエル」を背景に演奏してみたいものです。
その実現へのイメージが濃くなりました。
次は、スロベニアのブレッド湖での思い出を、水色を主体としたピクセルジュエルにしてみたいと考えています。
僕のアーティストとしての旅は、まだ始まったばかりです。
この、新しいアートのジャンルが、どこへ向かうのか。その誕生の瞬間を、あなたも、一緒に見届けてくれると嬉しいです。