
こんにちは!クリエイティブコーディング1万時間の道を歩いているワタタクです。
先日、僕は一つのデジタルアート公募に挑戦しました。「TOKYO NODE LAB」と、クリエイターのプラットフォーム「NEORT」が主催する「DIGITAL SPRINGBOARD」。
そのテーマは「PERFORMED IMAGE(パフォーマンスされるイメージ)」。
テーマについて。
PERFORMED IMAGEの背景
現代はイメージの氾濫によって視覚体験が消費へと変化している時代において、「PERFORMED IMAGE(パフォーマンスされるイメージ)」は、従来の手による創作からプロンプトエンジニアリングへと移行した創作行為の本質を問い直します。技術的イメージは単なる視覚的表現ではなく、私たちの身体とハードウェア・ソフトウェアとの相互作用によって遂行される動的なプロセスそのものです。デジタル技術との身体的・知覚的な相互作用を通じて「イメージとは何か」を再定義し、新たな美的体験を創造する作品を募集します。#PERFORMED_IMAGE_TOKYO_NODE(https://neort.io/challenge/d28klk6q84h4agv4fbag)より引用
正直に言って、かなり考える必要があり、哲学的なテーマでした。
僕が公募の存在を知ったのは、締切のわずか2日前。時間も、自信もなかった。一度は「また次の機会に」と諦めかけました。
でも、僕は挑戦することに決めた。
2025年8月20日に届いた新しい相棒(デスクトップPC「DAIV」)の力を試したかったし、何より、この思考を要求されるテーマに挑み、それを形にするまでの自分の変化を見てみたかったから。
この決断が、僕のクリエイターとしての意識を、根底から変えることになるとも知らずに。
これは、その48時間の、激闘と発見の全記録です。


- クリエイティブコーディングで制作した作品と、上達のためにやったこと・学習過程を発信
- コンセプトは「クリエイティブコーディング1万時間の歩き方」
- 2024年にProcessingの構文のアウトプットを終え、2025年から作品制作開始(クリエイティブコーディングで作成した作品集)
なぜ、僕は「台湾の写真」を選んだのか


高雄・美麗島駅のパブリックアート「光之穹頂」
まず僕が向き合ったのは、「身体とソフトウェアの相互作用」という問いでした。
僕にとって、その答えは、すぐに見つかりました。それは、僕がこれまでの人生で撮り溜めてきた、約10万枚の「写真」です。
シャッターを切るという「過去の身体的行為」。
その記憶を、コードという「現在の身体的行為」で、新しいアートとして「再演」させる。
今回の作品の原型は、台湾ワーキングホリデー中に撮影した、高雄・美麗島駅のパブリックアート「光之穹頂」の写真に決めました。
乗り越えた壁、そして手に入れた新しい「武器」








ここからが、時間との戦いでした。
1. モニターと作品の「向き」が違うという絶望
最初の過ちは、作品の解像度(縦長の2160×3840)と、僕のモニター(横長の3840×2160)の向きを合わせずに制作を進めてしまったことでした。コードが完成し、いざモニターを縦向きにして確認した時、見え方は全くの別物。「ほぼ作り直しだ…」と、正直、挫折しかけました。
ちなみにモニターも2025年8月20日にデスクトップPCのDAIVと一緒に届いたもの。縦のモニターを使ったことはあるけど手放し、今までの作品制作には使っていなかったんです。モニターの良さを調べてあった方がいいと思ってまた買ったんです。
【学び】 座標を指定する表現は、必ず最終的な表示環境とモニターの向きを合わせて作ること。この失敗は、最高の経験になりました。
2. 「動画書き出し」という壁
Processingで15秒の映像を書き出すには、「MovieMaker」というライブラリが必要でしたが、僕の環境ではうまく動作しませんでした。締切が刻一刻と迫る中、僕は必死で代替案を探し、「FFmpeg」という動画処理ツールと出会います。
「Powershell」という、これまで触ったこともなかった黒い画面と格闘し、なんとかFFmpegを使って、Processingの連番画像からMP4動画を生成することに成功しました。精神的には最悪でしたが、この土壇場で、僕は新しい武器を手に入れたのです。
3. デスクトップPCの「DAIV」という翼の存在
そして何より、今回の挑戦で、新しいデスクトップPCの圧倒的な性能を実感しました。すっごいたくさんのオブジェクトを、超高解像度で描画する。こんな無茶な要求に、「DAIV」は文句一つ言わず応えてくれました。以前のノートPCでは、この作品は絶対に生まれなかった。



性能の良いデスクトップPCってすごいね!!サクサク動いたときは感動した!!
4.【応募完了した次の日】簡単かと思ったYoutubeへの投稿でつまずく
作品を応募した次の日。2025年8月23日のこと。
「よっしゃ。Youtubeにも載せてみよう。」ということで投稿してみました……。(ん?あれ?投稿した動画どこにいった?あれ?)自分が投稿したコンテンツを確認できる動画の項目に、アップした動画がないんです。
調べてみたら縦長の動画で短い時間の動画は勝手にショートになっちゃうみたいね……。ショートのところを見たら投稿されてました。
で、いろいろと調べてMicrosoft ClipchampというWindows11に入っていたアプリを使って、黒い横長の余白に応募した動画を貼り付けてMP4で保存。そうしてYoutubeに載せると、ショートではなく動画として認識されました。縦の動画を同じように黒い背景にくっつけて投稿している作品を見たことがあって、この黒い余白はなんだろう?と思ってた疑問も解決されました。



投稿を終えて、少し調べたらDaVinci Resolveというものを使えば、もっと便利そうだと分かり、導入を頑張ってみます。
5.【応募完了した次の日】Windows11のフォトアプリからリサイズと圧縮、プロパティで著作権入力できることに気づく
Windows11で写真をフォトアプリで開く。上の点3つが並んでるのをクリックして、画像のサイズを変更で画像のサイズを変えれることに気づく。今まで画像編集ソフト使っていちいちブログ用の画像サイズに変更と圧縮してましたよ。2022年の後半から2023年くらいに導入された機能みたいね。
はい。そして、著作権の入力は写真を右クリックして(Alt + Enterでも可能)なプロパティからできることも知りました。今まであるの知ってたんだけど、入力可能みたいな欄もないし、入力できないのか?と思って触ってませんでした。で、2025年8月23日に著作権の横をクリックしてみたら、入力できる項目でてきて「できるんかい!」とツッコミ入れました。
今まで約700記事分くらい画像編集ソフトで入力してきた時間が……。



得られた教訓は人は「一度覚えた道具」だけを、使い続けようとするから、「もっと簡単な方法があるかもしれない」と思って定期的に調べることだね。
この48時間が、僕の「ワークフロー」をどう変えたか
この無謀な挑戦は、価値のあるものを与えてくれました。
それは、これからのクリエイティブコーディングの1万時間を戦い抜くための、新しい「作法(ワークフロー)」です。
- 【改善点1】制作前の「段取り」を徹底する
- 応募に必要な作品の仕様(縦か横か、解像度など)を、最初に完璧に確認する。
- 制作する作品に合わせて、モニターを物理的に回転させる。
- Processingならまず
PGraphics
(仮想キャンバス)を使った描画が可能か、簡単なテストコードで試す。
- 【改善点2】「バージョン管理」を怠らない
- 制作したバージョンごとに、
00_base
,01_change_color
のように、後から見返しやすい名前で、こまめにバックアップを取る。
- 制作したバージョンごとに、
- 【改善点3】挑戦したら、すぐに「言語化」する
- 応募が完了したら、数日以内に、その経験から得た「学び」「反省」「改善点」を、システム手帳やブログに書き出す。思考を整理し、次に繋げる。簡単に言うと、今回の記事のうな内容を書くということ。
- 【改善点4】SNSとの付き合い方を変える
- 今回、公募の情報を締切ギリギリまで知らなかったのは、僕がX(Twitter)から意図的に距離を置いていたからです。これからは、だらだら見るのではなく、「公募情報の収集」など、目的を持って、時間を決めて活用していきます。



この記事を書くときにもっと楽にできる部分はないか?と調べたのでめっちゃ時間かかりました。おかげでフォトアプリを使いこなせるようになって次回からは時短できます。
そして、次の「1万時間」で僕がやること
この挑戦を通して、僕が次に何をすべきか、その道筋が、はっきりと見えました。
- 過去の作品を、いつでも取り出せる「武器庫」にするGoogleフォトなどを活用し、「あの時のアイデアを、今回も活かせないか?」と思った時に、瞬時に探せるように整理します。
- 「経験の可視化」を進める。
- 僕の人生経験(旅、音楽、逆境)と、クリエイティブコーディングを、もっと強く結びつけたい。そのために、自分の経験を図解にするなど、アイデアの元ネタを整理しておきます。
- 「AIとの共創」を上達させるローカルAI(Stable Diffusionなど)とクリエイティブコーディングを組み合わせることに挑戦。
- 表現を「掛け算」していく
- 今回は「コーディング×写真」でした。次は「コーディング×写真×音楽×詩」のように、表現を掛け合わせ、僕一人で、ミュージックビデオのような総合芸術を創り上げる。そしてブログやX、Youtubeで共有。それが、僕の次の目標です。
この48時間の挑戦で得た、痛みと、学びと、そして次への確かな希望。
すっごい達成感。
長い文章を最後まで読んでいただきまして、ありがとうございました。
これからも、僕のクリエイティブコーディングの1万時間の歩みを見守っていただけますと嬉しいです。



それでは今日もレッツワクワクコーディング。