作品153/150000
作品153のXとInstagramに投稿したアニメーション
Xの投稿。
作品153/150000 719記事目
— Watataku@クリエイティブコーダー/アーティスト (@Watataku_Art) October 22, 2025
クリエイティブコーディングの「失敗」は、セレンディピティへの扉。
記事https://t.co/qvVQ4bgQAJ
セレンディピティは幸運な偶然の発見って意味です。コーディングで思わぬ発見があったとき嬉しい。#150000challenge #dailycoding #creativecoding #generativeart pic.twitter.com/hpZT0Jd3NC
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どうも。クリエイティブコーディングの上達の過程を伝え、15万の記事、15万の作品制作を目指しているワタタクです。
Processingの実行ボタンを押すあの瞬間。 画面に、自分が思い描いた通りの美しい世界が広がった時、僕たちはすっごい嬉しい。 でも、その逆だったら?
エラーメッセージ。 もしくは、想像とは似ても似つかない、ぐちゃぐちゃの線や、意味不明な図形。
「失敗か・・・。」
かつての僕なら、そう舌打ちをして、すぐにコードを修正しようとしていたでしょう。僕の人生は、「失敗=悪」と、そう教え込まれてきたから。 しかし、今ならわかる。 「失敗」と名付けた混沌の中にこそ、まだ誰も見たことのない、新しい世界の『種』が隠されているのだと。
その種の名前を、セレンディピティ(幸運な偶然の発見)という。 今日は、クリエイティブコーディングという旅路で、その種を見つけ、育てるための、僕なりの付き合い方について話そうと思います。
この記事を書いた人


- クリエイティブコーダー / アーティスト
- 「人の心に寄り添う、機能するアート」を探究しています
- アートとテクノロジーが、社会や個人のウェルビーイングにどう貢献できるかに、関心があります
セレンディピティとは何か?クリエイティブコーディングにおける「幸運な事故」の正体
セレンディピティとは「幸運な偶然の発見」という意味です。
セレンディピティを他の言い方をすると、何かを探している時に、探していたものとは別の、しかし、もっと価値のあるものを偶然見つけ出すこと。
クリエイティブコーディングにおけるセレンディピティは、もっとシンプル。 「コードを実行した時に、想像していたのとは全く違う、だけど、心を奪われるほどに面白い実行結果と、出会ってしまうこと」 ですね。
それは、招かれざる客人のように。突然、あなたの画面に現れる。 しかし、その客人は、いつも最高の土産話を持ってきてくれる、最高の友人でもあります。
なぜ「クリエイティブコーディングでの失敗」は、脳を最高の創造モードにするの?
そもそも、なぜ僕たちは「クリエイティブコーディングでの失敗」に、これほどまでに心を惹かれるのでしょうか。 それは、失敗が、僕たちの脳を縛り付ける「論理」という名の檻を、破壊してくれるから。
僕たちがコードを書いている時、脳は常に論理的に動いています。「この関数はこう動くはず」「この変数はこの範囲のはず」。 しかし、バグや予期せぬ結果は、その論理的な予測を、いとも簡単に裏切る。 その瞬間、僕たちの脳は「なぜ!?」と、普段は使わない回路を、強制的にオンにさせられる。
論理が崩壊したその焼け野原で、脳は、新しい法則を見つけようと、必死に試行錯誤を始める。これこそが、脳が最も活性化し、最も創造的になる、最高のトレーニングになります。
なぜ、意図しない線は、心を打つ?
完璧に計算された円や、整然と並んだ四角形は、美しい。 しかし、時として、バグが生み出した歪で、不規則で、ノイズまみれの線の方が、僕たちの心を、強く揺さぶることがある。
なぜだろうか。 それは、その「意図しない線」の中に、僕たちが、作り手の「魂の格闘」の痕跡を見るからかもしれない。 そこには、完璧さの中には決して宿らない、生々しい「物語」がある。失敗し、混乱し、しかし、そこから何かを見つけ出そうとする、人間そのものの姿が、その一本の線に、宿っている。
偶然を「発明」する。僕が実践する4つのセレンディピティ召喚術
では、どうすれば、偶然による幸運な発見を、ただ待つのではなく、意図的に「発明」することができるのか? 僕が日々の創造で実践している、4つを紹介します。
召喚術1:常識の外へ、跳ぶ
コードの数値を、少しだけ変えてみる。 しかし、それでは「こうなるだろうな?」って結果になりやすい。 セレンディピティを呼び込みたいなら、その数値を、常識の外へ、狂気的に跳躍させる。 10
を100
にするのではなく、10000
にしてみる。-500
にしてみる。0.001
にしてみろ。 「やりすぎだ」と感じる境界線の、さらに一歩先に、見たことのない世界を発見できることがある。



自身のパソコンの性能も考えた上で数値を増やすのが大切。パソコンの性能を超えた数値を入力すると、実行結果がとても重くなったり実行されなかったりすることがある。
召喚術2:偶然の確率を、力づくで引き上げる
最高の「失敗」は、そう簡単には訪れない。 だから圧倒的な量を作る。 10個の作品しか作らなければ、幸運な事故に出会う確率は低いまま。しかし、100個、1000個と作り続ければ、確率論的に、あなたは必ず、いくつかの「神がかったバグ」に遭遇する。
召喚術3:昨日の自分を、今日の燃料にする
過去に作った、たくさんのコード。それらは、一つ一つが、独立した惑星です。 その惑星同士を、衝突させてみる。 あの作品の「動き」と、この作品の「色彩」を、無理やり一つのコードの中に同居させてみる。 そこから生まれるのは、美しい調和かもしれないし、壮絶な不協和音かもしれない。どちらに転んでも、それは、昨日までのあなたからは、決して生まれなかった、新しい宇宙の始まりとなる。



自身の作品同士を組み合わせるには、過去に作った作品やコードをしっかり管理して、必要なときにすぐに使えるようにしておく工夫も大事だね。
召喚術4:るつぼに、全てを投げ込む
クリエイティブコーディングを、クリエイティブコーディングの世界だけで完結させない。 写真、音楽、哲学、歴史、人生の全てを、コードという名のるつぼに、躊躇なく投げ込む。



いろんなジャンルでクリエイティブコーディングをやることによって、幸運な偶然の発見が生まれることがある。
失敗を恐れない。むしろ、最高の失敗を、探しに行く
僕たちの人生は、失敗の連続です。
その一つ一つの失敗が、僕たちを僕たちだけのユニークな存在にしてくれる。
クリエイティブコーディングも同じ。 エラーやバグを恐れないこと。
皆さんにもセレンディピティ、幸運な偶然の発見が訪れますように。



それでは今日もレッツワクワクコーディング。